天井の高い吹き抜けの照明を選ぶ際、照明のサイズや明るさ、掃除のしやすさなどを考えて選ばなければなりません。
本記事では、吹き抜けに使う照明の選び方と、おすすめの照明について解説します。 また、よくある失敗例と対策についても紹介していますので、吹き抜けの照明選びに悩んでいる方は、ぜひ最後までチェックしてください。
吹き抜けに使う照明の選び方
まずは、吹き抜けに使う照明の選び方についてみていきましょう。
①どんなインテリアスタイルに合わせたいかを考える
吹き抜けだけに限らず、照明計画を立てる際には、その空間をどんなインテリアスタイルにしたいのかを考えるようにしましょう。
ヨーロピアンなスタイルにしたいのか、シックでモダンなスタイルにしたいのかによって、合わせる照明の種類も変わってきます。
SNSやインテリア雑誌などを参考にして、自分の理想のインテリアイメージを考えるところから始めてましょう。
②空間に合った大きさを選ぶ
吹き抜けは天井が高いため、高さのある照明が映えます。
特に階段のあるエントランスは、上からも下からも視線が行くため、両方から見て美しい照明を選ぶとよいでしょう。
高さの選び方としては、照明下が動線の場合、床から照明下までを240cmあけた照明の高さが最適と言われています。
③空間の広さに合った明るさを選ぶ
吹き抜けは天井が高いため、通常の照明計画では明るさが足りない可能性があります。
例えば天井に直付けするシーリングライトは、天井が高い空間だと床まで光が届きにくいため、吹き抜けには向いていません。逆に、空間が暗くならないようにと照明をたくさん取り付けると、今度は明るすぎて落ち着かない空間になってしまいます。
なので、吹き抜けの広さにあった適切な明るさを選ぶ必要があります。どのくらいの明るさが適切なのか不安な場合は、専門家やメーカーに相談しながら決めていきましょう。
④電球交換や掃除のしやすさも考える
ペンダントライトのシェードやシーリングファンの羽などは埃が溜まりやすいです。
吹き抜けの照明は、掃除の際にメンテナンスがしやすいように、電動昇降機を設置するのがおすすめ。
長寿命を謳われているLED電球ですが、数年で切れることも多く、電球交換のためにも電動昇降機があれば、業者に依頼しなくても済みます。 電動昇降機の設置は設備にあたるため、取り付けの際は、施工業者や専門家に相談しながら決めていきましょう。
吹き抜けにおすすめの照明
続いて、吹き抜けにおすすめの照明を3つご紹介します。
ペンダントライト
ペンダントライトは、天井からコードやチェーンで吊り下げるタイプの照明です。デザイン性の高い照明が多いので、吹き抜けにもぴったりです。
1灯だけでなく、複数灯を組み合わせることでより存在感を引き立たせて、吹き抜けをおしゃれな空間にしてくれます。
ただ、シェードに埃が溜まりやすいため、定期的に掃除が必要です。
シャンデリア
シャンデリアは、吊り下げ式の照明でガラス細工などの豪華な装飾を施した照明です。
大型のシャンデリアを吹き抜けに設置することで、一気にゴージャスな雰囲気に変わります。
シーリングファン
シーリングファンは、プロペラのような大きな羽がついて、電源を入れると扇風機のように回転する器具です。
天井の高い吹き抜けは、エアコンの暖かい空気が上に溜まりやすくなり暖房効率が悪くなりやすいため、室内全体の空気を循環させるためにシーリングファンを取り付けることがあります。エアコン効率をアップさせるだけでなく、空気清浄機としての効率も上げることが可能です。
ファンにライトが付いたタイプもありますが、吹き抜けの場合は明るさが十分ではありません。吹き抜けでファンを設置する際は、照明とは別に考えたほうが良いでしょう。
また、ファンの羽には埃が溜まりやすいため、定期的な掃除が必要になってきます。
吹き抜け照明での失敗例と対策
最後に吹き抜け照明で失敗した事例と対策を紹介します。
吹き抜けが暗くなった・明るすぎた
吹き抜けは天井が高いため、照明の明るさが足りずに暗くなってしまうことがあります。
例えば、天井に直付けするシーリングライトは光を全体に拡散する照明です。シーリングライトを吹き抜けに取り付けても、光が下まで届きにくいため、吹き抜けには向いていません。
この場合、吹き抜けの天井にダウンライトを取り付けたり、1階の壁にウォールライトを取り付けることでリビングを明るく照らせます。
反対に、吹き抜けが明るすぎて落ち着かないという失敗例もあります。
これは吹き抜けに照明の数を増やしすぎたことが原因ですが、壁付の調光器を設置することで解消できます。
また、他にも向きを変えられるスポットライトを取り付けて自分で明るさを調整できるようにしたり、間接照明を取り付けて空間にあった照明計画を立てると良いでしょう。
シーリングファンや化粧梁の影が気になる
吹き抜けにシーリングファンと照明を一緒に取り付けてしまうと、シーリングファンの羽の影が動いて気になってしまうことがあります。
また、デザインで化粧梁を取り付けると、その部分が影になって空間が暗く感じてしまうこともあるようです。
この場合、シーリングファンを照明とは別の位置に取り付けたり、化粧梁の下や横にスポット照明を設置することで影が発生しなくなります。
電球の交換がしにくい
天井が高い吹き抜けは、電球を交換するのが大変です。掃除のときだけでなく、電球交換のたびに、業者に依頼して足場を組まなくてはならずかなり大掛かりなことになります。
そのため、吹き抜け天井には電動昇降機を設置することで、掃除も電球交換も自分で簡単にできるようになります。
吹き抜けの照明計画を考える際は、デザインだけでなく住み始めてからのメンテナンスのしやすさも考慮して、さまざまな器具を選ぶことをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、吹き抜けに使う照明について解説しました。
吹き抜けは、広く開放感のある空間にしてくれますが、事前に適切な照明計画を立てなければ、いろいろな失敗を経験することがあります。
また、住み始めてからのメンテナンス頻度についても考えなければなりません。 ここで解説したことを参考にしていただき、ぜひ吹き抜けをおしゃれに明るく彩る照明を選んでみてくださいね。
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