照明は、空間の雰囲気や使い勝手を大きく左右する重要な要素。照明器具を選ぶ際、まず見るのはデザイン!という方が多いと思いますが、配光タイプや電球の種類に注意することも必要です。
そこで本記事では、照明器具の配光タイプとそれぞれの特徴、さらに電球の種類と用途別の選び方について詳しく解説します。適切な照明を選び、お部屋の雰囲気をより一層引き立てるための参考にしてくださいね。
照明器具の配光タイプと特徴
照明の種類は、照明器具の配光タイプでも分けることができます。配光とは、光の広がり方のことですが、光の角度や強さにも関係する重要な要素です。照明器具の配光タイプと特徴をみていきましょう。
全般拡散配光
光源からシェード(かさ)を通過して、全方向に光が広がる配光です。照らせる角度は300℃程度で、配光タイプの中でもっとも広い範囲に光が広がります。
【該当する照明の一例】
シーリングライト、透明・乳白色のガラスグローブで覆われたペンダントライト、ブラケットライト
直接配光
スチールのように光が通過しないシェードから、下方向に光が広がる配光です。照らせる範囲は狭まる反面、強い光と陰影が生まれるため、集中的に照らしたい場合に向いています。
【該当する照明の一例】
スポットライト、スチール製シェードのペンダントライト、下配光タイプのブラケットライト
半直接配光
ガラスグローブを通し、下方向に多くの光が広がる配光です。光の一部は上方向に広がるため、直接配光に比べて光の強さや陰影は落ち着いています。
【該当する照明の一例】
シャンデリア、フロアライト、ガラス製シェードのペンダントライト
間接配光
光が通過しないシェードで光源を覆い、反射光を用いて空間を柔らかく照らす配光です。直接配光との違いは、照明の光が上方向にも広がる点にあります。
【該当する照明の一例】
フロアライト、アッパーライト、上配光タイプのブラケットライト
半間接配光
光が通過するシェードを通し、上方向に多くの光が広がる配光です。光の強さや明るさは抑えめですが、眩しさがなく落ち着いた空間を演出できます。
【該当する照明の一例】
シャンデリア、ガラス製シェードのペンダントライト
電球の種類と用途別の選び方
照明器具の中には、電球を取り付けるタイプの製品もあります。電球には「白熱電球」「蛍光灯」「LED電球」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、用途に合った電球の選び方を解説します。
白熱電球
オレンジがかった暖色系の光が広がるため、室内が温かみのある印象になります。フィラメントの輝きが見えるクリアタイプと、柔らかい光が特徴的なホワイトタイプの2つのタイプがあります。価格は3種類の電球の中でもっとも安いですが、消費電力が多く寿命が短いのが欠点です。イニシャルコストを抑えたい時に適しています。
蛍光灯
丸型や電球型、直管型などさまざまな形状のものがあり、光の色は「電球色」「昼白色」「昼光色」の3色から選べます。広範囲を均等に照らせるのが最大のメリットで、白熱電球に比べて消費電力が低く、寿命が長いのが利点です。既存の照明がLED非対応の場合には、蛍光灯が適しています。
LED電球
デザインパターンに富んでいるのはもちろん、スマートフォンやタブレットで操作可能なスマート電球など機能性に優れた製品が多いのが特徴です。
蛍光灯同様、光の色が「電球色」「昼白色」「昼光色」の3色から選べ、シーンによって使い分けができます。白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力が少なく寿命が長いため、ランニングコストや電気代削減に効果的です。
まとめ
照明器具の配光タイプと電球の選び方を理解することで、空間に適した照明を選ぶことができます。
全般拡散配光は広範囲を明るく照らし、直接配光は集中的な光を提供します。半直接配光や間接配光は、柔らかな光で雰囲気を作り出し、半間接配光は上方向の柔らかな光で落ち着いた空間を演出します。
さらに、電球選びでは、白熱電球の暖かみ、蛍光灯の経済性、LED電球の長寿命と機能性を考慮しましょう。照明選びのポイントを押さえて、快適な空間を作ってくださいね!
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