シャンデリアやペンダントライトが地震の時に落下するのではないか、心配な方は多いと思います。
地震への備えが重要視されている昨今では、「地震の際の落下が不安。だけどシャンデリアを設置したい」という悩みはつきものです。
この記事では、シャンデリアやペンダントライトの地震対策は必要なのか、落下防止にできること、具体的な対策法について解説します。
シャンデリアやペンダントライトは地震で落下する?
近年、大規模地震の発生リスクが高まっているため、日ごろから防災を意識している方もいることでしょう。地震で大きな揺れが起こった時、シャンデリアやペンダントライトなどの照明器具が落下することも懸念の一つになり得ます。
地震の際には、天井に照明器具の重量の3倍の荷重がかかるといわれています。
実際には、施工方法が適切であり、地震の際の荷重も加味した天井下地があれば、天井が落ちない限り照明本体が落ちてくることはまずありません。逆にいえば、照明を取り付ける際に地震時の荷重を加味していない場合は、震度にもよりますが、落下の危険性が高いと言わざるを得ないということになります。
また、シャンデリアやペンダントライトのように天井から吊り下げるタイプの照明は、地震の際の横揺れで壁や家具にぶつかり破損したり、パーツだけが外れて飛んでくる恐れがあります。
したがって、照明本体が落ちる可能性は低けれど、照明の地震対策は必要です。
シャンデリアの地震対策で必要なこと
シャンデリアや照明器具の落下防止など、地震対策で必要なことをご紹介します。
1.天井の耐荷重を考慮する
地震で揺れた時、天井や配線器具には通常よりも大きな荷重がかかることになります。
天井の耐荷重を超える重量の照明器具が吊り下がっていることはそもそもあり得ませんが、大きな地震の際は照明の重量の3倍の荷重が天井にかかりますので、それが天井の耐荷重を超えた場合、照明が落下する可能性が高まります。これを避けるため、天井下地を入れて耐荷重を高めるか、現在の天井の耐荷重を考慮した重量のシャンデリアを設置することが大切です。
天井の耐荷重についての考え方は、照明器具の取り付け方法によって異なります。
配線器具(引っ掛けシーリングプラグ)を介して取り付けられている場合、配線器具の耐荷重を考慮しなければなりません。一般的には、通常の引っ掛けシーリングであれば5㎏未満、ローゼットにビス止めであれば10㎏未満となっています。照明の重量が10㎏を越す場合、天井の配線に直接接続する「直結式」で取り付けます。
一般的な天井の耐荷重は10㎏程度なので、10㎏以上のシャンデリアを取り付ける場合、下地の強度を高めるか、梁にアンカーボルトを打ってアイナットで吊るす必要があるでしょう。
2.適切に取り付ける
10㎏以下のシャンデリアであれば、フランジと呼ばれる部品で直付け工事を行います。しかし、重量のあるシャンデリアはフランジ取付のみでは不十分です。
重量のある照明を取り付ける際は、梁にアンカーボルトを打ちアイナットで吊るす方法が有効です。この方法であれば、耐荷重は約100~300kgとなります。フランジ取付、またはアンカーボルトを打った上で、本体から落下防止ワイヤーをつけることが地震対策につながります。
ただし、賃貸物件にお住まいで、天井にアンカーボルトが打てず、フランジを使った直付け工事の場合、落下防止ワイヤーをつけても耐荷重は約10㎏なので注意が必要です。
このほか、設置する位置を見直すといったことも挙げられますが、一般住宅の照明設置箇所の耐荷重はどこも同じなので、下地を入れない限り落下防止の効果はありません。地震対策においては、「天井の耐荷重を考慮する」「適切に取り付ける」の2点を行うことの方が重要です。
シャンデリアの地震対策は自分でできる?
シャンデリアの地震対策をDIYで行いたいと考える方もいるかもしれません。
しかし実際には、シャンデリアなど大きな照明はご自分で地震対策を行うのが難しいです。
取付方法も、引っ掛けシーリングより直付けでの取り付けのほうが、落下リスクはかなり下がります。この直付け工事は、電気工事士の資格が必要です。資格のない人が作業を行うことはできません。落下防止ワイヤーに関しても、一度照明本体を解体しワイヤーを本体内部に通すので、ご自分ではできません。
そのため、照明専門店が行っているシャンデリアの地震対策サービスの利用をおすすめします。
地震対策として、シーリングシャンデリアへの交換を検討している方もいると思います。
シーリングは揺れに対する遊びが無いため、かえってパーツやガラスシェードが落ちやすい場合があることを念頭に置いておきましょう。
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まとめ
シャンデリアやペンダントライトの落下リスクは、天井の耐荷重に大きく影響を受けます。正しい方法で取り付けられていることを前提としても、地震の際の天井への荷重を考えると対策は必要です。
シャンデリアの地震対策に不安がある方は、天井の耐荷重を確認するとともに、設置する照明の重量を見直す、あるいは落下防止ワイヤーなどで固定する、シャンデリアの振れ止めを付けることを検討しましょう。
当店「EL JEWEL」では、シャンデリア地震対策サービスを行っております。本体の落下を防ぐ落下防止強化のほか、アーム折れ防止強化、パーツ落下防止に対応しています。シャンデリアの地震対策をご希望の方は、「EL JEWEL」にご相談ください。
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