現在、ダウンライトを使われている方々の中には、天井に内蔵される照明だから自分では何もできないと諦めている方はいませんか?
そもそも取り替えられるのか?と言った初歩的な疑問から、もっと自由に明るさの範囲を調整できるようにしたい、自分で変えることはできるのか?費用はどのくらいかかるのか?と言った疑問で悩んでいませんか?この記事では、ダウンライトとはそもそもどのような照明なのか、LEDのダウンライト、調光の種類などを徹底解説します。
ダウンライトとは?
ダウンライトとは、本体部分のほとんどが天井に内蔵される照明です。天井に10∼15cmΦの穴を開けて、天井の内側に来ている配線とつなげ埋め込んだ形で取りつけます。
「ダウンライト」という名前が表すとおり、照射される光は下向きとなり、直接照明形配光が主体となります。
さまざまなエリアで活躍できるため、ダウンライトは店舗や住宅で非常によく使用される照明器具です。部屋の状況によりますが、基本的にダウンライトは取り付けるべき照明のひとつといえます。ダウンライトを取り付けることでベースの明るさが確保されるため、他の照明を明るさで選ぶ必要がなく、好きな照明を取り付けることができます。他の照明器具との組み合わせとして、たとえばシャンデリアを設置する場合、シャンデリアの周りにダウンライトを設置して照らすようにすると、シャンデリアが反射で輝き、より美しく見えます。
ダウンライトは、可能な範囲で多めに取り付けることをおすすめします。一度取り付けた後に照明を暗くすることはできますが、後で明るくすることはできません。
ダウンライトのLEDにはどのようなタイプがある?
LEDとは「発光ダイオード」を意味する「Light Emitting Diode」の略称です。LEDは従来型の白熱電球や蛍光灯とは異なり、半導体を用いて発光しています。半導体による発光はフィラメントや水銀ガスよりも発光効率がよく、少ない電力で長期間点灯することが可能となります。
LED照明の場合、ダウンライトは光源の観点から大きく2種類に分けられます。ひとつは「LED器具一体型」、もうひとつは「LED電球型」です。LED器具一体型とLED電球型の大きな違いは、電源装置があるかどうかです。LED器具一体型には電源装置が内蔵されています。LED電球型はセルフで電球を交換することができます。
ダウンライトのメリットは?
ダウンライトの長所は、まず、比較的安価であることです。また、照明器具全体の中では、バリエーションが豊富ともいえます。器具の形がほとんど同じであっても、反射板や本体の作り光源が異なることで、幅広いバリエーションがあります。
ダウンライトは天井に内蔵されますので、ダウンライトを設置した空間がすっきりとして見えることもメリットといえます。ダウンライトを取り付けることで、そのエリアを広く感じさせる効果も期待できます。
ダウンライトのデメリットは?
では、ダウンライトを取り付けるデメリットは何でしょうか?
ダウンライトのデメリットのひとつは、配置を変更しにくいという点です。天井に埋め込むという形式ですので、いったん取り付けてしまうと照明配置を変更するには、取り換えの電気工事だけでなく、天井のクロスを張り替える必要があります。
また、LED器具一体型のダウンライトの場合、故障やランプ切れで交換したいとなった際は、取り付けの時と同様、電気工事士に依頼する必要があります。その際には工賃もかかりますので、LED器具一体型はLED電球型に比べ維持費がやや高くなります。また、一体型のほうが本体価格が15,000円~30,000円と高額です。
ダウンライトの調光式とは?
そもそも「調光」とは、明るさを変えることを指します。似た用語の「調色」は光の色を変えることです。
ダウンライトの調光の方式には3種類あります。
- 位相制御方式
位相制御方式は、電流の時間を制御して、明るさを調整します。 - PWM制御方式
PWM(Pulse Width Modulation)は半導体を使った電力の制御方法で、PWM制御方式では短時間で光を点滅させ明るさを調整します。 - デジタル制御方式
デジタル制御方式は、デジタル信号で照明器具を制御し、明るさを調整します。
ダウンライトを調光式に変える費用は?
ダウンライトに調光機能を取り付ける方法には、照明器具を交換する、スイッチを交換する、照明器具とスイッチを両方交換するといった手段があります。
ダウンライトの器具を交換する
ダウンライトの器具自体をLED調光対応のものに交換するという手段です。現在製造が終了している白熱灯やハロゲンランプは位相制御が主流です。PWM制御も可能ですが、デジタル制御には対応していないことが多いです。一方、LEDの調光式照明はいずれの制御式の製品もありますので選択肢が豊富といえます。調光のために照明器具ごと交換する場合、配線の変更などのためにセルフでの交換は不可で、専門業者に依頼して交換します。費用はダウンライト器具1台につき5,000~30,000円と電気工事費用2~4万円程度です。ただLED照明は現在でも発展過渡期にあるため、スイッチとの相性で調光がスムーズにいかないことがあり安定していません。ダウンライトをLED調光タイプに交換するなら、一緒にスイッチも交換したほうがベターです。
スイッチを交換する
ダウンライトの今あるスイッチを調光機能の物に取換える方法です。ただしこの場合、ダウンライトの照明器具がLED調光タイプであることが前提です。照明器具の交換と同様にスイッチ交換も電気工事が必要になりますので専門業者に依頼することとなります。交換費用は、スイッチ代が4,000~12,000円程度、工事費用が2~4万円程度となります。なお、LED電球やLED照明は、調光対応と非調光対応の2種類があります。調光対応と非調光対応を掛け合わせるとLEDが壊れてしまうため、調光対応のダウンライトには調光対応のスイッチを使う必要があります。
ダウンライト照明とスイッチ両方を交換する
前述の通り、LEDはまだ過渡期のため、スイッチとの相性で調光がスムーズにいかないことがあり安定していません。そのため、ダウンライト照明とスイッチは同時に交換または設置することが最も良い方法です。設置工事の際は必ず立ち合い、スムーズに調光できるか、チラつきは無いかなど確認することをお勧めします。
まとめ
ダウンライトは、天井内蔵の照明として住宅で非常によく使用され、取り付けることを基本とすべき照明器具です。電源が内蔵されたLED器具一体型とLED電球型の二つのタイプがありますがLED器具一体型は交換する際に業者に依頼する必要があります。ダウンライトを調光式に変える費用は交換の仕方によって幅がありますので、場合によっては業者に見積もりを取るとよいでしょう。ダウンライトを調光に変える目安としていただければと思います。
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