新しい照明を購入する際に、「引っ掛けシーリング対応」などの注意書きを見たことがある方もいるのではないでしょうか。この引っ掛けシーリングとは何かご存知ですか?
引っ掛けシーリングとは、日本独自の天井に照明を取り付けるためのプラグのことで、このプラグがあることで、自分で照明器具の取り付けや取り外しをすることができます。
引っ掛けシーリング照明は、引っ掛けシーリングプラグに対応した照明のことをいいます。
本記事では、引っ掛けシーリング照明とは何か、種類による違いと取り付ける時の注意点について解説します。
引っ掛けシーリング照明とは?
引っ掛けシーリングとは、日本独自に開発された、照明器具をかんたんに天井に取り付けられる器具のことです。引っ掛けシーリング照明は、引っ掛けシーリングで取り付けが可能な照明全般のことを指しています。
引っ掛けシーリングプラグが天井に取り付けられていて、それに対応する引っ掛けシーリング照明であれば自分で照明の取り付けができます。
引っ掛けシーリングプラグの種類
天井側の引っ掛けシーリングプラグには、いくつか種類がありますが形状や高さが多少異なるだけで、機能としては天井に照明を取り付ける器具として変わりません。
● 丸型引っ掛けシーリング
● 角型引っ掛けシーリング
● 丸型フル引っ掛けシーリング
● フル引っ掛けシーリング
● 引っ掛け埋込ローゼット
角型は丸型より高さがあり、照明器具にシーリングカップが付いてない場合に照明とプラグが一体化してスッキリ見える形状になっています。高さがあるため、シーリングカップが浅めの海外照明の場合、シーリングカップと天井の間に隙間が空いてしまうことがあります。
対して丸型は、シーリングカップとプラグの間の隙間が空きにくい形状になっています。ただシーリングカップが小さい場合、プラグがはみ出してしまうこともあります。
引っ掛け埋込ローゼットも丸型引っ掛けシーリングとほぼ同じ見た目をしていますが、プラグの左右に「ハンガー」が取り付けられています。
「ハンガー」とは5kg以上10kg未満の照明を取り付ける際、ネジで固定するための穴が開いた部位のことで「耳付きローゼット」とも呼ばれます。
引っ掛けシーリングプラグの耐荷重は5kgですが、引っ掛け埋込ローゼットに照明をねじ止めすることで、耐荷重は10kgとなります。
引っ掛けシーリングや埋込ローゼットを使って取り付けられる引っ掛けシーリング照明には、いくつか種類があります。
● シーリングライト
● ペンダントライト
● シャンデリア など
また、天井にダクトレールを取り付けることで、複数の引っ掛けシーリング照明をダクトレールに取り付けることも可能です
引っ掛けシーリング照明を取り付ける時の注意点
引っ掛けシーリング照明を取り付ける際の注意点を見ていきましょう。
まずは、天井に設置されている引っ掛けシーリングの形状を確認してください。
基本的に先に説明した、丸型引っ掛けシーリング・角型引っ掛けシーリング・丸型フル引っ掛けシーリング・フル引っ掛けシーリング・引っ掛け埋込ローゼットが天井に設置されていれば、それに対応している引っ掛けシーリング照明の取り付けは可能です。
ただ、海外サイトで販売されている照明器具や、重量が5kg以上の照明器具は、ほぼ引っ掛けシーリングに対応していません。購入前に必ず対応しているかどうかの確認をするようにしましょう。
引っ掛けシーリングに対応していない照明器具の場合は、電気工事士の資格を持つ業者に取付工事を依頼するか、引っ掛けシーリングプラグに加工してもらいましょう。
次に注意する点は、取り付ける天井の形状です。
基本的に引っ掛けシーリング照明は平天井にしか取り付けることはできません。
傾斜のある勾配天井に取り付けたい場合は、施工業者に設置箇所のみ平台を作ってもらうか、傾斜天井用の引っ掛けシーリングを使用して引っ掛けシーリング照明を天井に取り付けるようになります。
そのほかの注意点として、引っ掛けシーリング照明を取り付ける際は、床や壁を脚立で傷つけないように養生し、バランスを崩さないように平らな床に脚立を置いて周囲の安全に気をつけながら設置することです。
また、必ず照明の電源をオフにしてから取り付けを行いましょう。
まとめ
今回は、引っ掛けシーリング照明と、引っ掛けシーリングの種類、取り付け時の注意点について解説しました。
引っ掛けシーリング照明は専門の業者でなくても簡単に取り付けられるタイプの照明です。
ただ、引っ掛けシーリングにはいくつか種類があるため、自宅の天井に取り付けられている引っ掛けシーリングに、購入する照明が対応しているかどうかを確認してから購入するようにしましょう。場合によっては電気配線工事をしなければならないタイプの照明もあるので注意が必要です。
また、引っ掛けシーリング照明を取り付ける際に、重量のある照明だと、バランスを崩して危険な場合もあるかもしれません。周囲の安全にも気をつけて設置しましょう。
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